シングルマスタ/マルチスレーブ構成に興味がない理由

システム全体で必要な書き込みパフォーマンスが、RDBMSノード1基の IOPS の W% の場合、シングルマスタ+スレーブn台構成のシステム全体のパフォーマンスは、

  • 書き込みパフォーマンス: W
  • 読み込みパフォーマンス: R=(1-w)*(n+1)

になる。この n=R/(1-w)-1 って w が増加するとスレーブ増設のメリットが加速度的に失われていく点がイヤ。

例えば、システム全体で要求される書き込みパフォーマンスが W=0.3 で、読み込みパフォーマンスが 3 ならば、シングルマスタ/マルチスレーブ構成で必要なノード数は5台。マルチマスタ構成を採った場合でも理想値は4台なので、そう遜色があるわけではない。

しかし、仮に必要なパフォーマンスが2倍 (W=0.6, R=6) になると、必要ノード数はマルチマスタ構成での8台に対し、シングルマスタ/マルチスレーブ構成では16台と、一気にコストパフォーマンスが悪化する。

結局、シングルマスタなのを短期間ごまかす以外の目的で使えないんじゃないかなーと思ってるので食指がうごかない。

必要な読み込みパフォーマンスが書き込みの数十倍に及ぶような環境だと意味があるのかもしれないけど、そういうの触ったことないし、現在の RAM と HDD の価格容量差考えると、そこはチューニングでカバー(すべき|できる)領域なんじゃないかなと思ったりもするわけで。